人見知りのなおし方
「ご本、出しときますね?」
という本がある。
オードリーの若林さんが司会のテレビ番組を書籍化したもののようだが、あくまで私はインタビュー本だと思って読んでいるのだけれど。(惜しくも番組を観ていなかったこともあるし)
その中で、人見知りについて、海猫沢めろんさんという作家さんがこう言っていた。
「人見知りって経験値の問題で、たくさん人と会っていると治っちゃうんですよ」
・・・なるほど。
人に慣れていないから人見知りになる訳で、数をこなして慣れていけば治るものだ、ということだろう。
まぁ、確かに真理だとは思う。
私は多分、程度の重い人見知りだけれど(その上重度の人間嫌いだ)、接客業をいくつかこなし、現職も窓口業務をやっているせいか、以前ほどの人見知りは(表面上は)しなくなったなぁ、と思う。
仕事上、たくさんの人と関わったお陰で、こういう場合どうすれば良いか、何を言えば良いか、というデータの蓄積がある。だから勤務中、大抵のことは対処できるようにはなった、と思う。勤務中に人見知りを起こすということもまず、あり得ない。
ただし。
それで人見知りがなおったかと言えば全くそれは別の話で。
プライベートの私は、以前と変わらずひどい人見知りのままだ。
初対面の人間と、まともに会話が出来ない。
下手をすれば挨拶すら出来ず、良いところが無言で会釈。しかも無表情で。無愛想なことこの上ない。
話せば話したで、相槌も打たず聞いているか、一方的に捲し立てるかのどちらかで、控えめに言ってもやばい奴だ。
素の自分では、初対面の人間とまともなコミュニケーションはまず、難しい。
なのでつい、仕事モードのスイッチを入れて対応してしまうのだけれど、仕事モードの私はある種の全自動運転だ。別人格の反応というか。だからあまり込み入った話が出来ないのだ。難儀なことに。
素の私は、他人と会うという経験値が圧倒的に不足している。だからいまだにプライベートでは、人見知りをしてしまうのだ、と最近ようやく気がついた。
なのでここのところ、積極的に人と関わることを増やすようにしている。
といっても些細なことだけれど。例えば店員がよく話しかけてくる店舗に行くこととか。(メジャーなのはスタバだろうか)
あとは、最近治療のために通いだした接骨院も、コミュニケーションの取り方のいい練習になっていると思う。
接骨院というのは、自分の体のどこそこに痛みがあるだの、自宅での予防はどうすればいいかだの、どうしたって施術する側と会話をしないと成り立たない場所だ。
だから否応なしにコミュニケーションを取らざるを得ず、それが逆に訓練になっているな、と思う。
・・・いや、接骨院で言語聴覚のリハビリをするとは、まさか思ってもいなかったけれど。まぁどんなものでも活用出来るものはしていこう。